市販されている介護ソフト食を食べてみた

介護

この数年、医療や介護の現場で嚥下障害のある人向けの食事として主流となっているのが、「介護ソフト食」です。
最近では、自宅で生活する人向けに市販品も出回るようになりました。
このソフト食、舌でつぶせるほどの柔らかさでありながら、見た目も味も普通の食事に近いと言われています。
しかし、実際に食べてみたことがある人はそう多くはないでしょう。
今回安く手に入れることができたので、実際の感想を書いてみようと思います。

市販の介護ソフト食はまだまだ高い

今回私が手に入れたのは、イーエヌ大塚製薬株式会社が発売している「あいーと」シリーズの豚の角煮です。

これ見てお気づきの方も多いと思いますが、一食分57gで648円もするんです。
めちゃくちゃ高いですよね。
おかず一品でこれだけすると、「なかなか自宅で食べさせるのは難しいだろうな」というのが正直な感想。
私も定価ではとてもとても買えないので、半額になっている物を購入しました。
技術面とか色々考えると販売価格が高いのはしょうがない部分でもありますが、政府が在宅介護を進めている状況なので今後お手頃価格になると良いなぁと思います。

作り方が在宅介護者の気持ちに添えていない

パッケージには作り方が書いてあります。
「レンジで温めればいいんだ」ってよく見ないで買って帰ったんですが、よく見ると在宅介護者の手間は考えられていないと思いました。
この画像の赤丸のところをよく見てください。

この製品をどうやって温めたらよいか書いてあるんですが、結構手間がかかることがわかります。
例えば、蒸し加熱では「蒸し器20分・スチームコンベクション30分」と記載されています。
ひとつの料理を温めるのに20分かかるのって、結構長いなぁと思いません?
そして、もうひとつ気になるのが、「スチームコンベクション」です。
スチームコンベクションって知ってます?
私は知りませんでした。
業務用厨房機器メーカーのマルゼンさんのサイトによると、
スチームコンベクションオーブン(スチコン)とは、コンベクションオーブン(ファンにより熱風を強制対流させるオーブン)に、蒸気発生装置を取り付け、熱風または蒸気をそれぞれ単独で利用して、「焼く」「蒸す」が。また、同時に利用することで、「煮る」「炊く」「炒める」などが出来る、多機能な加熱機器です。
とのこと。
あまり、家庭には普及していないであろう調理機器かなと思います。

さらに驚いたのが、電子レンジでの温め方。
よくよく見ると「200w」での温め方しか書いてない!
我が家はスチーム温めのできるオーブンレンジなので、200wがあるか確認しました。
残念ながら、うちのレンジには200wはなかったです。

ここまでくると、「あれ?施設向けの商品なのかも」って思いますよね。
でもこれ買ったの、介護ローソンなんです。
在宅介護者の人でも気軽に買えるように介護用品をそろえているローソンで買ったんです。
だから、たぶん家庭向けだと思うんですけど……

舌触りは柔らかいが味は普通食に近いものがあった

気を取り直して、実際に食べてみることに。
今回は、我が家のレンジについているスチームあたため機能を駆使して温めました。
温めたらこんな感じ。

まぁ、完全一致とはいきませんけど、目で楽しめる程度の角煮感はあります。

実際に口に入れてみると、白身の魚をすり身にした感じの舌触り。
口に入れてすぐ崩れるくらいの柔らかさです。
味付けは普通食の豚の角煮と同じ。
しいて言えば、豚感はどうしても少ないかな、という程度。
普通においしいので、ペロッと食べてしまいました。
私自身はミキサー食を食べた経験があり、ミキサー食の「人間の食べ物とは思えない触感と不味さ」を知っているので、自分が普通食を食べられない状況でこれが出たら喜んで食べるなぁ、と思いました。
さすが、見た目と味については研究が進んでいることもあるなぁ、という感想です。

今後は家庭でも日常的に使いやすい価格と手軽さを期待したい

今回、実際に介護ソフト食を購入して食べてみて、その見た目と味の良さはさすがだな、と思いました。
おそらく見た目と味については、今後研究がどんどん進んでもっと美味しくなってくるでしょう。
だけど、国をあげて在宅での生活を進めている状況を考えると、一般家庭でも使いやすい価格帯と手軽に使える作り方はもっと改善してほしいです。
そうすれば、介護ソフト食ももっと家庭に普及するのではないでしょうか。

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この記事を書いた人
中村楓

山口県在住の介護福祉士&介護ライター。
わかりやすい言葉で誰にでも理解しやすい文章を書くのがモットー。
双子を含む3人の子育て真っ最中。
双子は口唇裂+口唇口蓋裂。
hide&X-JAPAN愛はすさまじい。

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