高齢者に車の免許は必要か~池袋の車暴走事故に思うこと~

社会問題

高齢者が交通事故を起こすたびに言われるのが、「高齢者に車の免許は必要ないのでは?」という議論。

今回、池袋での暴走事故で加害者となったのは87歳のドライバーでしたが、認知検査も問題はありませんでした。

それなのに起きた事故。

私は正直なところ、都会の高齢者に車は必要ないと思っています。

なぜなら、都会には車以外で移動する手段がたくさんあるから。

しかし、田舎はそうはいきません。

地方でも、公共交通機関や乗り合いバスなど、交通の便がいいところに住む人は免許証を返納しても生活に大きな支障はないでしょう。

しかし、もしあなたの両親が交通の便が悪く近くにスーパーなどもない地域に住んでいたらどうしますか?

ご家族を説得して同居、もしくは近くに呼び寄せますか?

環境が変わったことで体調を崩したり、認知症状が進んだりして介護の手間が急増するかもしれません。

それとも、山間部に住む両親のために経済的援助を行い、実費でのヘルパー利用やタクシー代などを全額支援しますか?

多分そんなことができる人はほんの一握りでしょう。

交通の便が非常に悪い地域で免許を返納した場合、高齢者の方は途端に閉じこもりがちになって、心身機能の著しい低下がおこることは多々あります。

私はこういう事故が起こるたびに、返納した後の高齢者の生活はあまり考えられていないような施策しかとられてないなと思っています。

正直、判断能力が衰える高齢期には車の運転は控えた方がよいかと思います。

しかし、免許を返納したことによって起こりえる不利益は、誰が責任を取るのでしょうか。

現状は、家族が介護を担う状況となり、介護負担が大きくなるばかり。

家族が介護で大きな負担を強いることを前提で、免許の返納を求めることが果たして正しいのか。

この問題については、命の問題が大きく絡むため、何が正しくて間違っているのか、一概に言えないところもあります。

だけど、たくさんの人がこの問題の一部だけを取り上げるのではなく、全体を見たうえで真剣に考えることができたのならば、みんなが納得できるような解決策も生まれるのではないでしょうか。

私もこの問題については、考えれば考えるほど悩みが大きくなってしまいます。

だけど、ここで考えることをやめても何にも解決しない。

だから今日もこの問題に真剣に向かい合いたいと思います。

※トップ画はArek SochaによるPixabayからの画像です。

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この記事を書いた人
中村楓

山口県在住の介護福祉士&介護ライター。
わかりやすい言葉で誰にでも理解しやすい文章を書くのがモットー。
双子を含む3人の子育て真っ最中。
双子は口唇裂+口唇口蓋裂。
hide&X-JAPAN愛はすさまじい。

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